「ユリイカ」6月号

宮沢章夫チェーホフを読む」第11回。「軍楽隊の音が聞こえる」その2。『三人姉妹』について。去年から連載されているこのチェーホフ作品論は非常に面白い。本になったら絶対買う。

特集はムーンライダーズ。いちばん読みごたえがあったのは白井良明とフジテレビのプロデューサー黒木彰一との対談「白黒プロデューサー談義」。白井良明沢田研二のアルバム製作に参加したときのこと、「SMAP×SMAP」のときのエピソードなどなど知らないことばかり。鈴木博文は「詩から詞へ」という4ページの文章を寄稿。「歌謡界に足を突っ込んだ二年間」は「なるべく思い出さないようにしている」という一文が強烈。『Mother』は鈴木慶一にとっての『SMiLE』、という速水健朗氏の指摘にはちょっとびっくり。
ただこれだけ大々的に特集しておきながらディスコグラフィのリストがどこにも見あたらないのは明らかにおかしい。不親切すぎる。